海外ブログ第3弾公開!!

ディレクターの佐々木です。

先週の金曜日にTVCMが放送されましたがご覧になりましたか?

・・・・・・といっても深夜枠だったので見られた方は少ないかもしれませんね。
そんな方のために、TOPページでも公開しています。
すっ飛ばしてきた方は後ほどご覧下さい。
実際のCMにはBGMやナレーションも入っているので、もっと格好良いですよ!
他にも種類があるので、今後のTVCMをお楽しみに!

さて、前回お約束した海外ブログの第3弾を公開します。
サウンドクリエイター達の大作ブログをご堪能ください。

テーマは、
"音楽およびSE - ゲーム中の音楽への閃きやその製作過程はどのようなものですか? 製作者は誰ですか?"

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このブログ更新を楽しみに待っていた皆さん、こんにちは。サウンドディレクターの中鶴潤一です。いつもサウンドは順番が回って来るのが後なので、今回は3回目で登場できてちょっと嬉しいです。今回は『 ソウルキャリバーIV 』のBGMやSEがどのように制作されているのか、お話したいと思います。
『 ソウルキャリバーIV 』のサウンドはチームを組んで制作しています。主にBGMを担当するチーム、効果音/音声チーム、外部のスタジオ等と組みながら、ゲームを引き立てる最も効果的な「音」を追求しています。効果音/音声に関するコメントは担当の矢野義人にお願いするとして、私の方はBGMに関するお話をする事にしましょう。

『 ソウルキャリバーIV 』のBGMのテーマは、「最終決戦」でした。(もちろんゲームが最終決戦という事ではなく、BGMの雰囲気の話ですよ)プランナーから話を聞いた時から特にこのキーワードを聞いていたので、ステージの背景に合わせるというよりも、よりバトルBGMとして迫力やテンションを重視する方向性で楽曲のプリプロダクションを進めていきました。製作中は「ちょっと雰囲気的に重いかな?」とも思っていたのですが、曲を聴いてくれたプロジェクトメンバーからは良いレスポンスが返ってきたので、それからは自信を持って制作を進める事ができましたね。ただ、あまりにも「最終決戦」を意識しすぎた為にボス曲っぽいものが増えすぎて、プランナーから「いつものシリーズっぽい曲もお願いします」をリクエストが来た事もありました・・・・・・(笑)

こうして楽曲を創っていく訳ですが、曲のアイディアが浮かぶ局面は様々です。(もちろん人によって異なると思いますが)自分の場合、プランナーと話をしたりストーリーを読んだり、デザイン画を見たりした時には、実はあまりアイディアが浮かびません(笑)。もちろん何らかのイメージが浮かぶ事はありますが、具体的な音が浮かぶのは仕事場にいない時が多いです。
例えば通勤途中だったり家にいる時だったり。そういう場所はもちろん音楽を創る環境がありませんよね。さて、どうすれば・・・・・・? レコーダーに鼻歌を吹き込む? 五線譜にメモ書きする? 自分は「ひたすら頭の中で浮かんだフレーズを繰り返す」事をして、記憶に残そうとします。そうやって繰り返し仕事場に着いた時にまだ覚えていたら、それは「いいアイディア」、忘れていたら「所詮それまでのアイディア」という風に考える様にしています。(忘れてしまうアイディアの方が圧倒的に多いんですけど・・・・・・)そうやって名曲(?)になるはずだった迷曲(!)を土台にして、『 ソウルキャリバーIV 』のBGMが生まれてきた訳です。

 さて、ソウルキャリバーのBGMはシリーズを通してオーケストラ風のサウンドが特徴ですが、実は本物のオーケストラだけを使って制作した曲は1曲もありません。なぜならゲームのスピード感(キャラクターの動きや技のスピード)は実際の人間の動きよりもクイックで少しデフォルメされている為、効果音や台詞も少し大げさに脚色して創っています。BGMも同様で、オーケストラだけで演奏した場合、音のアタック感や演奏のスピード感が少し物足りなく感じます。(実際人間はそんなにアタックのある音を連続で演奏し続ける事は不可能ですし・・・・・・)ソウルキャリバーシリーズではコンピューターでオーケストラのシミュレーションをしつつ、本物のオーケストラには出せないアタック感やリズムを加えた「ハイブリッドなオーケストラサウンド」を手がけてきました。もちろん生演奏にしか出せない表現力や質感もあるので、そういった要素は、『 ソウルキャリバーIV 』でも積極的に取り入れています。

日本の伝統的な民族楽器や、情感溢れるギターサウンドの他に、今回は海外のオーケストラの演奏も取り入れています。

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2007年の春にオーストラリアのコンサートで『 ソウルキャリバーIII 』の「Path of Destiny」という曲が演奏され、その時のサウンドが気に入っていたので、今回はオーストラリアのシドニーでレコーディングしてきました。日本では出せない音の迫力や大きなスタジオならではの空気感など、これまでのソウルキャリバーサウンドとはひと味違ったサウンドが生み出せたかなと思っています。


ではここで効果音について話を聞いてみましょう。


効果音担当の矢野です。
『 ソウルキャリバーIV 』では前作にはもう戻れない圧倒的なサウンドクォリティが要求されていましたので、課題を設定し、日々研究を重ねていきました。
全てのサウンドを表情豊かなものにするため、スタジオでフォーリー収録を行いました。

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※収録風景(あくまでイメージです)
 

キャラクターごとに足音や鎧の音を変えたり、様々な武器を地面にぶつけたり、こすったり、投げたり。この音は格闘中、デモシーンでふんだんに使われています。そしてこの音を動的に変化させるため、プログラムによるリアルタイム処理で状況に応じたサウンドを出力しています。これによりプレイヤーのアクションに対して正しいフィードバックを感じることができます。まるで演奏をしているかのように楽しいのです。


いかがでしたか?
これらの効果音やBGM、音声を更に効果的に鳴らす為に、『 ソウルキャリバーIV 』では全ての音を5.1chサラウンドで表現しています。ハイクォリティな映像に目がいきがちですが、そのハイクォリティな映像をよりリアルに見せる為には、そのクォリティに見合った「音」が必要です。その音を表現する為に、『 ソウルキャリバーIV 』はシリーズ中、最もハイクォリティなサウンドで制作しています。映像に合わせた質感、幅広いダイナミクスや緩急を付けた表現、空間を最大限使った演出など、プレイヤーの皆さんがエキサイトしたり、驚いたり、楽しめる音を沢山詰め込んでみました。5.1chサラウンド環境をお持ちの方は、存分にその迫力を味わって頂きたいですし、まだお持ちでない方は是非一度そのサウンドを体感してみてください。今まで自分は2chステレオで損をしていたんだなぁ・・・・・・って思っちゃうかもしれませんよ。


このサウンドはムービーだけでは伝わらないので是非実際に遊んでみてください。
『 ソウルキャリバーIV 』を遊んで下さった皆さんが全てハッピーな気分になりますように!

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