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使用武器:先祖伝来の斬馬刀
武器名:紅雷
流派:成家式大刀術
年齢:16歳
生年月日:11月3日
家族構成:父・成 漢明。母、弟共に病死。
出身地:智異山/李氏朝鮮
身長:5尺3寸(159cm)
体重:12貫目(46kg)
血液型:A型

 「放してよお父さまっ!! 私、絶対に、探しに行くんだからぁ!! 」
 李氏朝鮮(韓国)の智異山に、混沌とした時代にはおよそ適わぬ声があがった。
 「この馬鹿者! 何をどうすれば、そんな短絡的な答えになるんだ、ミナ! 」
 「痛ったっ、またそうやって子供扱いする! “我が祖国”の為なんだよ! 」
 ……門前で父と思しき人物に小突かれている彼女は、名を「成 美那」という。

 厳格な武闘家の家庭に生まれ、幼い頃から武具と共に育った彼女には当然武闘の心得があり、特にその斬馬刀裁きは、父ですら最近叶わないほどの腕前である。ところがこれだけの力を秘めながら、華奢で童顔というその外見から、よく小娘扱いされては近所の男共にからかわれていた。そんな時、普通の娘なら「泣いて家の門に逃げ込む」ところであろうが、男共は逆に片っ端からタンコブだらけとなった。
 「今度同じこと私にいったら、そのときはこんな棒切れじゃ済まさないよ! 」
 父・漢明は日頃から“己に何より厳しい、男児に劣らぬ忠義の人であれ”と彼女に説いて聞かせていた。『多少の解釈の相違』は否めないが、なるほど概ね教え通り、健やかに育ったと言えなくもないだろう。でもまあ、と父は目蓋を閉じて思う。いいんだ、このまま美那が素直なまま側にいてくれれば……それで、いいんだ。
 だが『歴史』が、彼女ほどの人材をみすみす見逃すはずがない。
 近年本国の政情は大いに揺れており、お世辞にも泰平の世とは程遠い状況であった。それでもなお他国の介入が無かったのは、偏にアジア全ての国々が何らかの乱世に在ったからに他ならない。しかし、ついに海を挟んで横たわる隣国……日本が、他国に先んじて国内平定の狼煙を上げつつあった。
 ……「安定した国家」は「視野」を広く持つことが出来る。「視野」が広がれば「隣国の混乱」が嫌でも目に入る。そして目に入る「隣国の混乱」に手を伸ばす余裕が「安定した国家」にはあるが、その手を払う余裕は「混乱した国家」には無い……。
 『政情不安な諸国の中に安定した国が一国出現する』という事がどんな意味を持つか、乱世に生きる者達は誰もが知っていた。そう、次は我が身が危ないのである!
 祖国を愛する者達は、水軍提督・李 瞬臣を中心に海岸線の要塞化を開始、沿岸防衛隊を組織し、いずれ牙を剥くであろう隣国への備えを着々と整えていく。
 そんな藁にもすがりたい彼等にとり、西から伝わる『救国の剣"ソウルエッジ"』の噂はとても魅力的であった。噂は瞬く間に国土中に広まり、やがて、美那の耳にも届く。

 このころには、彼女も祖国を愛する一人の“乙女”に成長していた。だが、いくら武闘の達人とはいえ女である。結局、それを理由に『沿岸防衛隊』等の組織に参加出来なかった彼女は、この噂に真っ先に飛びついた。この剣があれば、我が祖国を護れるかもしれないんだ、絶対に探さなくちゃ−−!
 噂を小耳に挟むや彼女は自宅に取って帰し、『旅支度』を手身近に済ませてしまう。そして、何か言われる前に家を出ようと試みるのだが、ばかでかい斬馬刀を肩に掛けた姿が目立たぬはずがない……
 たちまち父に発見された美那は、門前で捕まって小突かれた。
 「"ソウルエッジ"に関しては、既にうちの『黄 星京』が国直々の命令で捜索に行っておるではないか! それに“噂”そのものが単なる虚報だったら何とする!? 」
 父の言う通り、「黄 星京」という同じ「成家式大刀術」門下では随一の武闘家が、少し前から捜索に旅立っている。また“祖国を惑わす他国の作戦”である可能性も無論否めなかった。でも……
 思わず父に諭されそうになった彼女は、意を決して拳を握りしめる。そして思い切り。

 −−お父さまごめんなさいっ!!

 

 「やったわ、お父さま」
 魔物と化した異人を見下ろしながら、美那はそうつぶやいた。そして、小躍りしそうな気持ちに震えながら"ソウルエッジ"に手を伸ばす。
 「これが救国の剣……」
 しかしその魔剣は、とても彼女の手に負える代物では無かった。
 "ソウルエッジ"の片方を何とか担ぎ上げた彼女は、もう一本を持ち上げようとして…無様に、転んだ。そして下敷きになりつつ、考えてみる。
 『こんなのが救国の剣? だってこれ、異人の魂を吸い上げてた“魔剣”じゃないの! 私はあんな姿になるなんて御免だわ!! 』
 自分の至らなさを前向きに正当化する考え方は、いかにも彼女らしい……。邪剣をいまいましげに蹴上げた美那は、元気よく飛び出した。
 しかしその勢いも、家が近づくにつれて心許無くなってくる。今までのどんな相手よりも恐ろしい、父の姿を思い浮かべただけで、もう……
 果たして、家の玄関で仁王立ちしている父の姿が目に入る。だがその目が優しく微笑んでいるのに気付く余裕は、美那にはなかったのであった……。

 

   

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